高齢者が利用する施設には元気に動き回れる人もいますが、中には寝たきりで、体が思うように動かないという人もいます。
寝たきりの利用者へのレクリエーションは難しいですよね。
実際寝たきりの利用者のレクリエーションはおこなわれることは少なく、あってもリハビリくらいのものです。
動ける人でも寝たきりの人でも日々をつまらない過ごし方よりも楽しく過ごす方がいいに決まっています。
寝たきりの方の反応が少ないからと言って何もしないのは大きな間違いで、リアクションはできなくてもしっかりと理解できる人もいます。

その人によって何をしたいのか、何を望んでいるのかは異なりますので、それを見極めて実施する必要があります。
ちぎり絵

用意するものは折り紙、のり、台紙となる画用紙などです。折り紙をちぎり、台紙に絵になるように貼っていきます。
おすすめなのが、季節を感じられる絵や写真を見本にして、ちぎり絵をする方法です。
寝たきりになるとずっとベットの上での生活になります。
四季を感じるのは食事くらいのもので、カレンダーを見て「もうこんな季節なんだ。」感じるなんてことも。
そこで、レクリエーションで季節を感じるものを取り入れることで、
生活にもいろどりを添えることができるのではないでしょうか。
寝たきりでも手先はよく動いて器用な人もいます。
そんな人はやり始めると夢中になって、楽しい時間を過ごすことができると思います。
見本になる絵や写真は単純なものから細かいものまでさまざまな物を用意して、選んでもらうのもまた、楽しい作業のひとつです。
季節の写真や絵を見るだけでも季節を感じることができますからね。
手先を使うので機能、脳の活性化にもつながります。
手遊び歌
こちらも手をうごかすことができる利用者向けのレクリエーションとなっています。
歌に合わせて手を動かすので、楽しくおこないながら脳の活性化につながります。
手遊びが難しいようなら歌に合わせて自由に手を叩くだけでも利用者が楽しくおこなえればレクリエーションは成功と言えます。
手遊びは複雑なものから簡単なものまでありますし、利用者の好きな歌もあるでしょうから、それを取り入れるというのもひとつの方法です。
ここでも季節を取り入れて季節の歌で手遊びをすることで、寝たきりでも四季を感じることができますね。
季節のものに触れる機会を
外に自由に出られる人は外に咲いている花のにおい、落ち葉、虫、実などを季節に応じて感じることができますが、寝たきりの状態では、それを直接感じることはできません。
できたとして、本やテレビで見るくらいです。
でもそれでは感触やにおいで感じることはできませんよね。
そこで、季節の花や木の実、落ち葉、雪など、その季節特有の自然を直接触って、においをかいでもらいましょう。
空調の整った施設の中では快適ですが季節を感じることが難しいですが、季節の物に触れ、それと同時に外の様子をお話することでぐっとその季節が身近なものになることでしょう。
なぞなぞ・クイズ
寝たきりの利用者様でも、会話が好きな方や頭を使うことが得意な方はいます。

体を使わなくてもなぞなぞやクイズならできる方もいますからね!
最近はスマートフォンやタブレットを使ってゲームをする方もいます。
また、利用者様の思い出話を聞いたり、一緒に歌を歌ってもいいですね!
寝たきりでもできるレクリエーションをいくつかご紹介しましたが、これはひとつの方法であって、すべての人に向けたレクリエーションではありません。

一人の人が楽しんでいるからといって皆が楽しいかと言えばそうではありません。
細かい作業が好きな人、音楽を聴くのが好きな人、おしゃべりが好きな人、それは個性ですから好きなことはどんどん取り入れて、好きでないものは無理をさせないであげましょう。
レクリエーションというと何かをしなければいけないと思いがちですが、それが1番いいとは限らず、複雑な作業も、体操も、会話もすべて立派なレクリエーションです。
