機能訓練指導員とは
デイサービスには機能訓練指導員が必ず1人以上配置されることが制定されており、ニーズの高い職種です。
高齢化が進む中、日々の生活に支援が必要になった人を社会全体でサポートし合うことを目的とし、1997年に「介護保険法が」制定され、「介護保険法」に基づき実施されたのが訪問介護、介護福祉施設などのサービスを展開する「介護保険制度」です。
そして、そのサービスの中の一部の施設で活躍するのが「機能訓練指導員」です。
機能訓練指導員はそのような資格があるわけではなく、「介護保険法」を基に厚生労働省が定めた「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」には次のように説明されています。
"機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能を改善し、又はその減退を防止するための訓練を行う能力を有すると認められる者でなければならない。"
「訓練を行う能力を有すると認められる者」というのは
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師
の6つの国家資格のいずれかを持っている人のことを言います。

それぞれの国家資格での役割は次の通りです。
●理学療法士
運動療法(身体の機能回復)
物理療法(水、光線、電気などによって症状を改善)
福祉用具の選定、生活習慣病の予防、在宅ケアなど幅広い仕事があります。
●作業療法士
他の職種の人と一緒に障害を持つ人の活動をサポートするのが特徴で、機能の回復、維持、開発をおこないます。
●言語聴覚士
口腔機能を向上させるなど、言語の分野を主に担当しています。
●看護職員
保健師、助産師、准看護師、看護師のことを言います。利用者のバイタルチェックなどをおこない健康状態を見極めるのが主な仕事です。
●柔道整復師
柔道整復師は整骨院などを開業している場合も多いですが、機能訓練においては骨や関節などの運動能力の向上をになっています。
●あん摩マッサージ指圧師
機能訓練指導員としてのあん摩マッサージ指圧師の仕事は運動機能を向上させるための指導、トレーニングによる疲労を軽減することなどが挙げられます。
機能訓練指導員はそれぞれの資格の特色を生かしたものが求められますが、主に、介護保険において人が生活する上で必要な機能を訓練する職種で、要介護者の機能面でのサポートをおこないます。
デイサービスでの役割とは
デイサービスでの機能訓練指導員の仕事内容は個々の身体機能、介護度を確認し、計画書を作成し、個別のリハビリを実施したり、集団の体操を考案したり、車いすなどが必要な人には最適な物を選ぶのも仕事です。
介護職員に機能訓練の指導を行うことも大切な仕事です。

機能訓練指導員は障害のある器官の機能回復(リハビリテーション)で終わるのではなく、
その先の、自立した生活を送ることができるようになるための支援をどのようにしていくのかを考え続けていくことが重要な役割であると言えます。
近年、介護予防のための「個別機能訓練」メインのデイサービスも増えてきており、介護予防を意識している高齢者も多くなり、特化型のデイサービスは社会的にも求められている状況なので機能訓練指導員のニーズも大きいです。
高齢者のお世話だけではなく、要介護者を積極的に改善させる役割がある機能訓練指導員は今後もさまざまな施設での活躍が期待される職種です。
機能訓練指導員になるための国家資格を持っている人は「介護予防」の役割を担う重要な職種を検討してみるのはいかがでしょうか。
機能訓練指導員を活用するレクリエーション

言語療法レク
デイサービスには失語症・構音障害など言葉に障害をお持ちの方のみがいらっしゃいます。
特に言語聴覚士の方にはこの言語障害の機能訓練が期待されます。
言語障害のある利用者様が楽しみながら訓練をできるようなプログラムを考えてください。
また、口腔体操などの言語療法に繋がるケアを実施します。
運動・体操レク
理学療法士や作業療法士の方は運動レクのプログラムを考えましょう。
たとえばみんなでできる体操や反射神経を鍛えるゲームなど。
集団や少人数でもできる運動レクを実施しましょう。
機能訓練指導員が中心となって毎日短時間でも運動レクをするとよいですね!!
脳トレ
特に作業療法士さんに期待されるのは脳トレのレクですね!
認知症予防やボケ防止にはスタッフとのコミュニケーションや頭を使った作業、レクが大切です。
脳トレの問題や、つみき、パズルなどを使って楽しいプログラムを考えましょう!