デイサービスでの行事の中には、利用者の方と一緒に外出をし、季節を感じて頂いたり、
気分転換を目的とした行事が行われる事があります。
利用者は普段なかなか外出が出来ない方もいますので、喜ばれる事が多いです。
しかし建物の外となりますので施設内よりもリスクが多く出てきます。

外出の前に必ず体調確認をする
何日も前から決まっている外出行事ですから、楽しみにしてくれている利用者の方も当然います。
ただ、当日本当は調子が悪いのに、外出だからと体調不良を隠そうとされる方もいるかもしれません。
無理に外出し、外出先で突然倒れてしまう事がないように、利用者の方がデイサービスに来られたら、
外出する人から優先的にバイタル測定をしましょう。
基本的な血圧・脈拍・体温測定は必須だと思ってください。
また、そこで異常がある場合には、本人にきちんと説明をして、納得してもらうしかありません。
「ちょっとくらいなら」「可哀そうだから」と、無理に連れていくともっとつらい思いを利用者にさせる可能性もありますので、施設に残ってもらう事が賢明な判断と言えます。
内服薬を忘れずに持っていく
外出の行事の中には、そのまま外で食事を食べて帰ってくることもあります。

食後の薬は体調管理に欠かせない物ですので、しっかりと確認し、持っていきましょう。
普段施設内では、利用者自身で管理して服薬している方がいるかもしれません。
しかし外出の際は、スタッフが預かるようにした方が忘れる事がないでしょう。
預かったらきちんと「薬預かり表」を作って、チェックをしていきましょう。
転倒に注意!!
施設内は利用者の方が歩きやすいような作りになっていますし、障害物もありません。
万が一転倒してしまっても、フローリングが柔らかい作りになっている物や、カーペットが敷いてあり、転倒してもリスクを最小限に抑えてくれる作りになっている所が多いでしょう。
それに比べて外は非常に危険であると認識してください。
コンクリートでデコボコ道があったり、草むらや土の道で歩行が安定しづらい事等は普通にあります。
坂道や段差なんかも非常に危険です。

利用者の履物についても注意が必要です。
普段施設ではスリッパやサンダルの人もいるでしょう。
しかし外を歩くときは必ずしっかりとした靴を選んでもらうようにして下さい。
また、歩行が出来る方でも、長い距離や長時間の歩行が難しい方もいます。
あまり長い距離は歩かなくてもすむ場所を選んだり、余分に車いすを持っていく事も大事です。

デイサービスで最も注意しなければいけないのは「転倒」です。
送迎バスでの乗り降りでの転倒、外出レクでの転倒、さまざまな場面で事故は起こります。
高齢者の骨は若い人よりも弱く折れやすいです。
高齢者の骨折は今後の歩行や命にもかかわる危険があります。
皆さんを脅すわけではありませんが、利用者様の転倒には細心の気を遣うようにしてください。
必要な物を忘れないようにする
外出行事は一度行ってしまえば利用者がいる事ですから、忘れ物をすぐ取りに戻る事が出来ない状況もあるでしょう。
外出を行う時にスタッフが持っていく必要な物としていくつかあげていきます。
(オムツ類)
利用者が失敗してしまった時の替えが必要ですので必ず持っていきましょう。
(救急箱)
万が一転んでしまったり、ケガをした時の応急処置をする為の物です。
(携帯)
スタッフは携帯電話を持って行動するようにしましょう。他のスタッフや、非常事態の時に施設に連絡する事が出来なくなります。
(利用者証)
認知症の方には特に持っていてもらいましょう。もし一人でどこかに行ってしまった時に有効です。利用者証にはデイサービス名や、住所・電話番号を記載しておきましょう。
今あげた物は、必要最低限として必ず持っていきましょう。
利用者の方達が事故なく楽しい外出行事が出来る事を一番に考えて、しっかりとした対応をしていきましょう。