介護施設に入所している方ですと、あまり運動をしているイメージを抱かない方が多いのではないかと考えられます。
実際私自身もそうでした。
しかし、普通の私生活をしている我々もそうなのですが、一つの場所に長い時間ずっとなにもせずにいることができる方はかなり珍しいのではないかと考えられます。
利用者の方も同じであり、ずっと自室に居ることがほとんどの方もいるため、刺激がかなり少なくなっています。
また、体を動かす機会自体が少ない方もたくさんいるため、時には体を動かせるようなレクレーションを行うことも必要にはなってくるのではないでしょうか。

運動をすることの意味
一見、運動と聞くと筋トレやランニングといったことが真っ先に思い浮かぶことが多いのではないでしょうか。
しかし、利用者の方がそんなことを出来る方はほとんどないと考えられます。
なぜなら、多くの方は何かしらの症状を抱えて入院していることがほとんどのため、走ることはおろか歩くことすらままならない方がどうしても多くなってしまいます。
また、いくら歩けると言っても半身麻痺でしたり歩き方がおぼつかないため見守り限定の方も多いです。
そうなると、「運動って何が出来るのだろうか?」と疑問に思う方も少なからずいますし、運動自体ができないと思う方もいます。
さらに、施設内で出来ること自体が限られたものになってきますし、いくら見守りでもやはり限られたものになってしまいます。
利用者様の場合ですと、体を動かすことが運動となってきます。
つまり、ほんの少し体のどこかを動かすことが利用者にとっての刺激になってきます。
例えば、ハサミで紙を切ったりすることも十分運動をしたことになるでしょう。
その利用者様それぞれの症状や状態を把握して、無理のない範囲での運動を実施することが重要です。
デイサービスでできる運動レクとは
高齢者の方や利用者の方が振れやすいレクレーションは何があるのか疑問に思う方も少なからずいると考えられます。
また、施設の中自体をよく見る方はそれほど多くないのではないかとも感じられます。
また車椅子の方や下半身の自由がきかない方もやはりいますので、そういった方も含めた運動のできるレクレーションを準備する必要があります。
では、どのようなものがあるのでしょうか。
輪投げや風船ゲーム
多くの施設では、わなげが置いてある所が多く、運動としてわなげをやる施設が多く見受けられます。
また、新聞紙を丸めて箱に入れるペーパーボール投げをする施設もあり、手にかかる負担が少なくなっています。
また、風船を使って打つようなゲームもあり、テニスや卓球に近いようにして利用者に楽しんでもらうようなレクレーションもありますし、軽いボールを使ったボーリングも実際にはあります。
このように、利用者の方にも体を動かしてもらうことによってストレスの解消や発散につながったり刺激になったりします。
輪投げレクのポイント
輪投げの的は、上記のように数字を書いておきましょう。
この数字は、ポイントとして活用しても良いですし、狙うための目印として活用するだけでも良いでしょう
ポイント制輪投げのルール
・利用者様に輪っかを3つづつ渡します。
・順番に3回投げていただきます。
・その合計数字が利用者様のポイントになります。
「〇〇さん、次は9番を狙ってみましょうね」など、スタッフがアドバイスしてください。
そして、なにより大切なことは主役はあくまでも「利用者」の方であるため利用者に楽しんでもらわないことにはレクレーションをする意味がなくなってしまいます。
また、利用者の状況に応じた対策も必要であり、力がない方や車椅子の方には特別な条件を付けることも時には必要になってきます。
例えば、車椅子の方や手に力の入らない方がわなげをやる際、普通の方と同じ場所からスタートにしますとどうしても入りにくくなってしまいます。
それだけではなく、他の方が入るのに自分だけがどうしてもうまく入らず、なかなか楽しめなくなったりかえってストレスに感じることもあります。
そうなってしまうと、レクレーションの意味がなくなってしまうため、手に力の入りにくい方や車椅子の方は近くで投げても良いといったことをする必要があります。