民家のようなデイサービスなど、施設内にキッチンを備えたデイサービスが増えています。
そのようなデイに勤めているなら、ぜひやってみたいのがお菓子作りレク。
生活の中に近い動作をしていただくので、リハビリ効果も高いと言われています。
でも、口に入るものを作るとなると、迷うことも多いですね。

◆お菓子作りレクで気を付けたいポイントは?
おすすめのお菓子を紹介する前に、お菓子作りレクで注意すべきポイントをまとめました。
注意するべきポイントは、3つあります。
①作業時の衛生対策
お菓子作りレクは、口に入るものを作るレクリエーションです。
作業をする時の衛生面には特別に気を使いましょう。
レクを始める前には手洗いをし、アルコール消毒をしましょう。こねる作業がある時は、ビニール手袋をしてもらうのも効果的です。
②誤嚥防止策
誤嚥による窒息や誤嚥性肺炎は、お年寄りの命にかかわることです。
食事をする時には当然誤嚥防止に注意しますよね。お菓子作りレクも、最後に試食をする時は、食事と同様に気を付けましょう。
フルーツポンチなどの水分が多いお菓子を作った時や、お団子などののどに詰まりやすいお菓子を作った時は要注意です。
③糖尿病など食事制限のある方への配慮
お菓子作りレクはみんなで楽しめるレクですが、糖尿病などで食事制限がある方がいる時には配慮が必要です。食べたくても食べられないものを作ることで、悲しい気持ちになってしまうかもしれません。
配慮は自然な方法で行いましょう。
他のレクを用意してやりたい人だけお菓子作りできるようにする、お菓子は最後ラッピングしてお土産にする、などがおすすめです。
◆介護度に合わせてできる クッキー作り
デイサービスのお菓子作りの定番と言えば、クッキーです。
クッキー作りには、こねる・丸めるという手指を使った作業があります。

高いリハビリ効果が期待できるレクといえます。障害のある方たちの作業所などでも、クッキーを作って販売しているところは多いですよね。
これは、リハビリや訓練に向いているから、という理由があるからなんです。
クッキー作りがデイサービスで人気なのは、色々な状況の人が一緒に楽しめるレクだからです。
料理が得意な方には、生地作りから取り組んでいただく。
認知症がある方には、生地を型抜きするところだけやっていただく。といった、介護度に合わせた作業の調整がききやすいです。
ホットケーキや大学いもなど、グループで協力して一つのおやつを作るレクもあります。
でも、得意な方だけがやってしまう・認知症がある人は活躍しづらい・自分のペースで取り組めないことがある…など、色々な介護度のご利用者様がいるデイサービスでは問題が起こることがしばしば。
ご利用者様たちの料理の実力に差がありすぎるなら、グループ作業と個人作業のバランスがとりやすいクッキー作りから始めるのが良いでしょう。
◆デコレーションで楽しめる フルーツあんみつ作り
手軽にお菓子作りレクを楽しんでいただきたいなら、デコレーションを楽しめるお菓子がおすすめです。
あらかじめスタッフが材料を準備しておけば、料理が苦手な方でも楽しんで取り組みやすいです。失敗も少なくなります。
デイサービスで作るのにおすすめのデコレーションおやつは、フルーツあんみつです。
お年寄りが好きなあんこ、寒天、フルーツが入っていて人気のスイーツです。
寒天はお茶ゼリーで代用することもできます。夏場の水分補給にも一役買ってくれますよ。
材料は、寒天、あんこ、缶詰のフルーツをキューブ状に切ったもの、などです。
下ごしらえは、スタッフがあらかじめやってしまってもいいです。
料理が好きなご利用者様がいる時には手伝っていただくのもリハビリになりますね。
ガラスなどの透明な器とスプーンを配って、お年寄りに自分で盛り付けてもらいましょう。
みかんが好きだからたっぷり、寒天をピラミッドみたいに積んでみる、などバラエティ豊かなフルーツあんみつが出来上がります。
デイサービスでお菓子作りレクができると、レクリエーションの幅がぐっと広がります。

というわけで、お菓子ができたら・・いざ実食ですね!
お茶会として、お茶やコーヒー、紅茶などを準備して食べましょう!
自分で作ったおやつは、いつもより格段に美味しく召し上がれるはずですよね!
お菓子作りによって、デイサービスの利用者様同士のコミュニケーションやチームワークの絆も深まります。
気を付けることも多いですが、楽しめること間違いなし。ぜひ検討してみてください。